2019年2月実施の都立入試の出来はどうだったか?
篠崎駅と瑞江駅のちょうど真ん中にある、 個別指導plus1の小山です!

10日ほど前ですが2019年2月の都立入試の平均点や各問題の正答率が
発表されました。
昨年度(今春)の都立入試は平均点が国語と理科で大幅アップです。
各科目の平均点
左からH29,H30、H31(今春)
国語 69.5→65.9→71.0
数学 56.3→66.5→62.3
英語 57.8→68.0→54.4
理科 55.9→61.5→67.1
社会 58.6→61.5→52.7
出典は 東京都教育委員会 HP
★国語は易化(とはいってももともと国語は平均点が高い)
しかし数学英語の平均点が下がり英語は特に14点下がる
今年は社会も下がりました
国語と英語以外は想定の範囲内の結果とも言えます
(H30の史上まれにみる全教科平均60点越えが原因です)
さて今年の入試なぜこういうことが起きたか?
各科目を分析します
国語
大問1の漢字の読み
大問正答率70.3%→72.6% (全教科易化の翌年なのに漢字が易化)
催すを もようす と読んでしまった
大問2の漢字の書き
大問正答率63.4%→78.6%
特に「綿密」62% 「拡張」が69%
★例年より漢字の出来がいい
大問3 68.7%→63.7%
大問4 62.8%→72.1%
作文単体 ほぼ80%
大問5 60.2%→64.6%
大問3は難化したが、大問4の出来がとても良い
昨年同様作文の出来がいい。
ここが予想外の平均点アップの元
「登場人物の相互関係・心情」「文章構成や展開にかんする問」
「事実と意見」「キーワード・キーセンテンスの見つけ出し」が苦手。
数学
大問1
大問正答率87.8%→79.9%
★昨年よりここが低い
問1~問5は基礎計算でみな85%以上
低いのは問6の2次方程式の解の公式 69%
問7の確率は組み合わせの意味・倍数の意味がミスって、39.2%の正答率
問9の作図は82%と高め
大問2
大問正答率 35.8%→29%
(1)52.8%と健闘も
(2)証明は5.2%と難易度マックス
証明の無回答率 71.6%という高さ
大問3 1次関数でした
大問正答率 56.1%→55.2%
(1)は高め 87.5%
(2)①も健闘し65.7%
(2)②は12.4%と昨年よりいい感じ
大問4 平行四辺形
大問正答率 56%→43%
文字を使った角度(今回は円周角絡み) 62%→68%
相似証明は57%とそれなりに部分点で稼いだ人も多そうだが
合同の昨年より下がった。白紙は41%
ラス問例年1ケタ台の%ですが1.9%までさがっていて
平均点ダウンの要因になったイメージ
大問5 三角すい
大問正答率13.6%→35.3%
(1)は57%と半数以上が正解でしたが
最後のは例年正答率1桁ですが、前回は高く15%前後
今回は13%とまずまず 白紙が35%
英語
大問3の新傾向問題もあり、下がりました
大問1 リスニング
大問正答率 72.6%→50.1%
b2の記述問題は33.2% →19.5%
それ以外もたかくて74%どまりと低い得点率
大問2 図表入り対話文読解&3行英作文
大問正答率 62.1%→53.8%
1番が62%だが2番で38%になり ここが難化
対話文から表のスケジュールと加味して
選択ができなかった
3番の1も57%と健闘して
3行英作文は46.6%→57.6%と
上がりました。
大問3 対話文読解
大問正答率 71.7%→50.1%とダウン
問1 問3 問6 問7が50%切っているが
問6・問7は39%・28%とかなり低い
大問4 物語文読解
大問正答率 56%→43% と昨年よりダウン
正答率50%切る問題が5問あるなど
読解の練習が急務な生徒も多い
社会 45点未満の生徒が増えた
大問1 3分野融合
大問正答率 65.9%→68.4% まずまず
問2の歴史 江戸の文化で55%とやや低め
大問2 世界地理
大問正答率 45.6%→28% 低い
山脈・海流・機構からの国の判断ができない
東南アジアに弱い
大問3 日本地理 農業・自然
大問正答率 72.4%→51.8% 低い
問2の京都府の地域的特色を繊維業や製造業から判断できず24%
問3の記述は79%と高い水準
大問4 日本の歴史 人口を題材として
問1が飛鳥から安土 問2が室町から江戸
問3が1919年の鉄道事情
問4が明治から昭和でなかでも戦後直後15年を話題
大問正答率 52.1% →43% 相当低い
問1が40%台正答率 問2は8%
★江戸前期の貿易の様子がいまいち
大問5 公民 経済を題材として
大問正答率 72% →58% 低い
多面的・多角的な視野から問題を見れていない
問1と4が50%前後と低い
大問6 3分野複合問題
大問正答率 38.8%→47.6% 昨年より改善
問3以外で40%を切るという状態
人口増加と経済成長をうまく関連付けて考えられず
理科 92点以上の生徒が増えた 得点の分布の山が80点台に
大問1 小問集合
大問正答率 69.5%→69.6%
光とレンズ、星、酸・アルカリ・食物連鎖の順に
正答率が低い。
大問2 レポート式 小問集合
大問正答率 62.9%→74.6% づべて68%以上と高得点
イオンと蒸留、天気、血液、電力の順に
得点率が悪い
★ここでも化学が苦手さらに天気は
おろそかにしやすい分野・・・・
大問3 地学 地震(中1)
大問正答率 45.7%→53.4%
問3の観察実験考察が苦手、初期微動・主要動
震源からの距離など、情報を整理する力が欲しい
大問4 生物 植物(中1)遺伝(中3)
大問正答率 60.7% →50.9%
問2の遺伝子を選ぶ問題は勘違いも多かった
問3の仮設の検証は時間がかかるので後回しにした人も多かったはず
大問5 化学 化合・分解・酸化還元(中2)
大問正答率 36.4% →58.7%
問4の化学計算や問3の還元でのミスが多い
★やはり受験生は化学が苦手というよりイオンが苦手
大問6 物理 運動とエネルギー(中3)
大問正答率 51.8%→51.2%
問2の速度計算で単位でしくじった生徒多い
数学ではなく算数のメートル法の復習が大事
まとめ
・来年の2月の都立入試は55点~60点前後の平均点にそろえようとしてくる可能性が高いでしょう。
国語は文章の難化は考えられます。
・どの教科も基本の徹底が大事です。
基礎基本をやるなら夏休み!!しかないです。冬休みは中3分野の振り返りと
実戦練習
9月・10月にある定期試験を見据えつつ、1、2年の復習にも手を付けましょう。
Vもぎなどの模試を受けることで苦手分野の発見や、
都立形式に慣れることも可能です。
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